「JavaScriptテクニックバイブル ~効率的な開発に役立つ150の技」を読みました


JavaScriptテクニックバイブル ~効率的な開発に役立つ150の技

JavaScriptテクニックバイブル ~効率的な開発に役立つ150の技

縁あって少しだけレビューをお手伝いさせていただきまして、献本いただきました。わざわざ謝辞にまで載せていただきましてありがとうございます。


全11章、400ページ超にわたる見事な作品。
とりあえず各章読んだ感想をざくっと書かせていただきました。

  • Chapter01: 開発を取り巻く環境を改善する
    • まず最初に環境をしっかり整える手助けをしてくれて有り難い
    • 各ブラウザ、各エディタなど種々のプラットフォームを手広くサポートしてくれている
    • この章だけで動作環境まわりをしっかり抑えられる
  • Chapter02: デバッグ手法を改善する
    • 実際にJSを動かしながら、どうデバッグするか、の方法について
    • 開発者用の各ツールを使いデバッグ、プロファイリングを行なう方法など
    • スマートフォン環境なども考慮して紹介してくれて嬉しい
  • Chapter03: テスト環境を改善する
    • QUnitでのシンプルなものからPhantomJS使ってのJenkinsによるCIまで
    • 情報散在しがちな最近のJSのテスト手法についてとてもガッツリ網羅されている印象
    • この章だけでもこの本にすごい価値がある、と思った
  • Chapter04: 関数を活用する
    • JavaScriptプログラミングにおける注意やテクニックなど
    • ハマりがちな罠も紹介しつつ、うまく実現する方法を教えてくれて分かりやすい
    • プログラマ的にとても興味深く面白い内容
  • Chapter05: ネットワーク通信を改善する
    • XMLHttpRequestの基礎からJSONP, WebSocketなどJSでのネットワーク通信まわりの技術解説
    • 画像のロードや外部スクリプトの依存解決などについての便利な方法の紹介なども
    • パフォーマンスや処理の体感速度なども気にした解決方法を示してくれていて優しい
  • Chapter06: タイマー・イベントを活用する
    • DOMイベントの伝播の仕組みの解説から各種イベントやタイマーの解説など
    • イベントまわりあまり知識なく苦手だったので非常に勉強になった
    • もちろんながらスマートフォンまわりのイベントなども詳しく解説あって頼れる
  • Chapter07: 組み込みオブジェクトを活用する
    • Array, Object, Date, RegExpなどの使い方、使いどころの解説など
    • 変数の型を意識したプログラミングのコツなどをパフォーマンスも意識しつつ解説
    • やはりプログラマ的に面白く、ためになる内容
  • Chapter08: パフォーマンスを改善する
    • 処理速度の測定方法、速度改善のためのノウハウなど色々
    • 改善のためのアルゴリズムとデータ構造の話も
    • 各ブラウザでのベンチマークの数値も載っていて説得力のある内容
  • Chapter09: DOMを活用する
    • DOMの解説、生のJavaScript DOM APIでのDOM要素の操作方法など
    • Webフロントエンドに関わるなら知っておきたい内容
    • 普段ライブラリに頼ってばかりで理解していない部分が埋められる気がする
  • Chapter10: HTML5を活用する
    • HTML5APIを実例とともにたくさん紹介。EM5の機能なんかにも触れている
    • 加速度センサや位置情報などモバイルデバイス向けの情報も
    • このへんも情報しっかりとまとまっていると、ちゃんと追えていない身には有り難い
  • Chapter11: ライブラリを活用する
    • Backbone, CoffeScript, UnderScoreなど最近よく聞くライブラリの紹介たくさん
    • スマートフォン向けではSencha, Titaniumなどの解説も
    • Flotr2でグラフ描画とか全然知らなかった


id:rokujyouhitomaさんは網羅していないと書いているけど、これだけ広範囲に書いてりゃ十分じゃないですか、と言いたくなるくらい本当に盛り沢山な内容でした。
素晴らしい。ありがとうございます。実践的でWeb上を探しまわらないとなかなか情報が集まらないような内容についてこれだけまとまっていると安心できます。
「常に手元に置いておきたい実践書」というかんじです。


対象読者は

  • JavaScriptの入門書を読み終わり、実践的なことを始めようと思っているエンジニア
  • JavaScriptを普段業務で使っている1年目から2年目のエンジニア
  • 普段なんとなくjQueryを使っているエンジニア

とのこと。まさにそのあたりの層の方々にピッタリな良書だと思います。なんとなくjQuery使ってる系の自分としてはとても勉強になりました。
是非、たくさんの方々の手に取っていただければと思います。


JSサポーターズの皆様、執筆お疲れさまでした。ありがとうございます。